ブルーベリーなどの果樹は、鳥に食べられることがあります。
「ヒヨドリ」は、比較的果実を好む小鳥で、ブルーベリーも食べます。
しかし、ヒヨドリによる被害は「季節性」があり、8月以降のブルーベリーの品種には被害が少ないことがわかりました。

この時期は、ヒヨドリの繁殖期にあたり、雄と雌でつがいをつくって、子育てをする時期です。
繁殖期は、つがい単位で半径1km以上の縄張りをもつため、生息密度が少なくなります。
うちの農園に訪れるヒヨドリは、1つのつがいとその子ども、くらいの数です。
加えて、子育ての時期には、虫などのたんぱく質の多いエサを多く摂取し、子どもにも与えます。
果実を食べる割合が減る時期でもあります。

また、8月からは観光農園(ブルーベリー狩り)も始まることから、日中は、お客さんがいたり、私や収穫のうちのスタッフがいたりと、人の出入りが多く、ヒヨドリが出てきにくいかもしれません。
鳥が活動を始める早朝も、私や妻が発送用のブルーベリーを収穫しているので、やはり人がいます。

また、農園のある場所が、山麓の開けた場所にあたり、猛禽類の餌場となっているようです。
トンビやオオタカなどが比較的多く飛来します。
このあたりも、ヒヨドリの抑止力になっているのかもしれません。

このように、「鳥だから実を食べる」という単純なものではなく、時期や様々な環境要因が合わさって、生き物の行動が決まるようです。
鳥獣害は、地域差が大きく、あくまでうちの農園の一例です。
しかし、おかげ様で、ブルーベリー狩りのときには、防鳥ネットのない開放的な景色とともにブルーベリーをお楽しみいただけます。
ぜひ、長野県安曇野にお越しの際には。ブルーベリーの森あづみののオーガニックブルーベリー狩りにお立ち寄りください。